着床前診断
着床前診断(受精卵診断)とは受精卵が子宮に着床して妊娠が成立する前に、受精卵の染色体や遺伝子に異常がないかどうかを調べる医療技術。1990年に報告され、以降世界中で約10,000人の子供が着床前診断を受けて生まれている。
着床前診断を受けると、もともと染色体異常で着床できなかった受精卵、あるいは流産する運命にあった受精卵を調べて、胎児として発育できる受精卵だけを子宮に戻すことができる。体外受精後の流産はこういった受精卵の染色体異常による場合が多く、着床前診断を受けることで、流産率が減少することが証明されている。
何度も流産を繰り返す、染色体の相互転座による習慣流産の人の流産率は70~90%と報告されているが、着床前診断によって一般の方と同じか、それ以下の10%前後まで低下させる事が可能になる。
しかし日本産科婦人科学会は着床全診断の治療を事実上禁止していたため、2004年に国内初の習慣流産の患者さんに着床全診断を行った神戸市の大谷徹郎・大谷産婦人科院長を学会除名処分にした。
翌年の2005年、学会による承認審査を条件に、転座が原因で流産を2回以上繰り返した場合に実施することをようやく認めた。
取り組みと歩み
胎児診断の技術が進歩、羊水による染色体検査も含め、22週前に胎児情報がかなりわかるようになり、親と意を異にする胎児は、胎児側適応が認められていないにも関わらず、人工妊娠中絶が行われています。
また、染色体異常による習慣性流産例や、高齢が故に起こり得るその外の染色体異常の発現に対しては、受精卵の段階で診断できる方法、即ち着床前診断により確認できるようになり、無益な妊娠・流産を繰り返さずに済むようになりました。
しかし、これも日本産科婦人科学会は、当事者の意と反し、会の一部の人達による価値観の基準で作られた会告の下、着床前診断を選択し得る患者さんはその恩恵を受けられないでいます。
当院におきましては習慣流産に対する着床前診断を施行しています。
幾度も流産経験のある妊婦さんが肉体的にも精神的にも苦痛な流産を繰り返すことを阻止し、良好な結果を得ています。
尚、男女産み分けを目的とした着床前診断は行っておりません。
問題提起と変遷
2004年の4月10日、日本産科婦人科学会の会告に反し、この着床前診断を目の前の患者さんのために施行した神戸市の大谷徹郎医師を、学会は又、除名という手段で否定してしまいました。大阪読売新聞の一方的な否定報道は、着床前診断を国民的レベルで検討する余地を失わせ、又、日本産科婦人科学会は充分なディスカッションを経ずして、大谷医師と共に、着床前診断の恩恵を受けられる患者さん達を切り捨ててしまったのです。
2005年、日本産科婦人科学会が学会による承認審査を条件に、転座が原因で流産を2回以上繰り返した場合に実施することをようやく認めました。
当院では着床前診断を2005年2月より施行しております。

